海苔はおいしい上に、毎日一枚食べるだけで健康に役立ちます。海苔には食物繊維と、カロチンが多く含まれているためです。また、最近の海苔は、ビタミンCの供給源としても有効です。それは、板海苔の作り方が近代化して、収穫後すぐに、板海苔として製品にできるようになったため、消失しやすいビタミンCがほとんど残っているからです。

一般に海藻には、各種の有用な成分が多く含まれています。

以前、日本の農業は、下肥を多く使用していました。下肥とは、人糞などの排泄物です。その中には寄生虫の卵などが含まれていました。今はほとんどいませんが、かつては回虫などの寄生虫は、誰でも持っていました。そこで用いられたのが、寄生虫退治のための海藻の製剤です。当時から、海苔は毎日一枚食べることで、回虫などの寄生虫に対して駆虫の効果のあることが突き止められていました。その有効成分として考えられたのがカロチンでした。カロチンはビタミンAの前駆物質ですが、海苔のカロチンは量的に多いので、駆虫に役立ったのです。

現在の板海苔は、以前とは違い、日光で干すことはあまりなく、採取してすぐに加工され、ほとんどが人工乾燥です。そのため、日光にさらすことで失われていたカロチンがそのまま残っているのです。

カロチンは紫外線に弱く、短時間の照射でも変化して、ビタミンAとしての効力がなくなってしまいますが、熱には強いので、近代的な加工で熱が強くかかっても、ほとんど変化することがないのです。

このほかにも、海苔にはビタミンB2やミネラルが豊富で、しかもノンカロリーで、うま味もあります。海苔がどの年代にも好まれるのは、そのうま味にあると考えられます。このうま味は、グルタミン酸によるもので、海苔には特に多量に含まれています。